PROJECT

姫路駅北口駅前整備

建物概要

用途
駅前公共施設
眺望デッキ構造
鉄骨造2階建て
眺望デッキ規模
延床951m²
サンクンガーデン
約 1,500m²
業務
眺望デッキとサンクンガーデンの設計
およびデザイン監理
デザインチーム
小林正美(統括・建築)
小野寺康(土木)
南雲勝志(ID、照明)
渡邉篤志(建築)
実施設計
日建シビル、復建エンジニアリング
施工
飛島建設(眺望デッキ)
大林組(サンクンガーデン)

CONCEPT

JR姫路駅北口周辺地域の再開発にともなう、約3万m²のオープンスペースの整備事業。建築、土木、インダストリアルの多分野のデザイナーで組織されたデザインチームの一員として、主に眺望デッキとサンクンガーデンのデザインを担当した。
駅からまっすぐに延びる大手前通りの先に姫路城をとらえ、その特異な都市景観と世界遺産を保有した駅前空間を、歩行者優先のおもてなし空間にすることが最大のコンセプト。街の主役は姫路城と人(市民や観光客)であり、駅前空間は華美な装飾を排除した時代に左右されない和のデザインで意識統一された。
眺望デッキは、かつてこの地に存在した飾磨門にちなみ、姫路の玄関口としての「門」をイメージしてデザインしている。姫路城に正対する位置に据え、姫路の町と城を一望できる視点場を作っている。また、JRの在来線や新幹線ホームからの城の眺望の妨げにならないように建物の高さを考慮している。
サンクンガーデンは、やはりかつてお堀があった場所であることから、水の潤いがある憩いの広場として計画された。地下商店街と地上広場を結ぶ立体的なオープンスペースとして、小刻みに連続するデッキレベルを設定し、地上と地下が視覚的に分断された印象をなくすようにデザインされた。
全体的な素材は、地場産業の鉄、姫路城の石垣に使われているさび御影石、姫路市産の杉材といった昔から建材として使われている本物の自然素材を多用している。
姫路城の大改修が終わる平成27年春に合わせ、駅前空間も全面供用開始された。
2015年度のグッドデザイン賞ベスト100、地域づくりデザイン特別賞受賞。